肉処とよたアレコレブログ
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牛肉

牛肉の部位を知る④これも「内臓」

みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖

 

牛肉の部位を知る③副生物・内臓(ホルモン)みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖 『牛肉の部位を知る』シリーズ第1段、部分肉の基本 http...

前回、「牛肉の部位を知る」シリーズ第3段にて、焼肉店や精肉店でもおなじみの牛のホルモン(一般的に流通している内臓部位)についてご紹介いたしました。

流通している牛の内臓(赤字は前回ご紹介した部位)
ツラミ タン ウルテ ノドスジ
ハツ ハツモト リードボー レバー
サガリ ハラミ ミノ ハチノス
センマイ ギアラ モウチョウ テッポウ
ヒモ・ショウチョウ(小腸) シマチョウ・ダイチョウ
アキレス コブクロ テール

牛のホルモンと聞くと、普通は大腸や小腸・4つある胃などを思い浮かべると思いますが、上記にあるように頭(ツラミ・タン)や足(アキレス)、骨(テール)も食品成分表でいうところの『内臓』に含まれます。

これは、家畜をと畜した際の枝肉以外の、副次的に生産される畜産副産物に頭・足・骨が含まれているためです。

【枝肉・畜産副産物、及びその使い道】

  1. 枝肉(食用肉)
  2. 副産物‥原皮・副生物
  3. 副生物‥内臓・頭・足・油脂・骨・血液

このうち、原皮は各種革製品、油脂は石鹸や飼料の原料として、骨・血液はペットフードや飼料・肥料の原料として使用されます。

前回ご紹介したポピュラーな部位以外にも、「内臓」には、料理として一般的にも利用されている部位があります。

今回はその中から特にオススメの3部位+スジについてご紹介したいと思います!

ツラミ(ほほ肉)

牛の頭のうちほほの部分で、別名ホホニク・天肉とも言われます。

国産のツラミは牛1頭から少量しかとれず、希少部位の1つとして数えられており、入手はなかなかに困難です。

適度に脂がのっており、噛むほどに旨味が口に広がります。

焼肉はもちろん、煮込み料理にも向いています。

「赤ワイン煮」
うし氏
うし氏
薄切り・塩こしょうのみのシンプルな味付けでも、旨味の濃さとジューシーさを楽しめます

アキレス(すね)

牛のすね部分、アキレス腱です。

コリコリとした食感が特徴ですが、煮込むほどにぷるぷるとやわらかくなります。

味がしみこみやすいので、おでんやカレーなどの煮込料理に最適!

コラーゲンが豊富なので、美容にいいと女性にも人気です。

ゴリ店長
ゴリ店長
さっと茹で5分+下茹で1時間、ここからさらに5時間煮込んだカレーのアキレスはトロトロと溶けます‥まさに至高の一品!

テール(尾)

牛のしっぽ部分で、ほとんどが骨のため硬いです。

煮込んだりスープにすることで、骨周りの肉がほどけるようにとれるため食べやすくなります。

またゼラチン質を豊富に含んでいるため、出汁としても絶品。

代表的な料理として、テールスープやテールシチューなどがあります。

煮込んだら、周りの肉がほどけてなくなる‥
うし氏
うし氏
なんともシューーーーーール

すじ

枝肉を精肉にする際にでる部位で、牛の副生物としてよく流通しています。

スジには種類があり、ハラミ・サガリにもついているので、ついでにこちらでご紹介させていただきます。

赤身スジ

一般的なスジ(精肉についているスジ)です。

鬼スジ

ゴムスジとも呼ばれる、黄色く太いスジです。

名前の通りとても丈夫で、弾力性があり、ゴムのような触感をしています。

ネック・肩ロース・リブロースなどに入っています。

メンブレン

ハラミ、サガリについているスジを言います。

白く、つやつやしているのが特徴。

コンビニのおでんの牛スジというと、基本このスジが使われています。

スジは基本的に固いため、焼いて食べることはありません。

煮込んで使うのが一般的で、味はあまりありませんが、煮込むほどにやわらかくなり、しかも弾力のある食感が楽しめます。

ゴリ店長
ゴリ店長
1時間ほど煮込んだスジを味ぽんで食べてみました‥サッパリおいしい!

まとめ

肉とよオススメ部位、ツラミ・アキレス・テール+スジでした。

肉そのものの硬さがしっかりとあるため、ツラミはなるべくの薄切り、ほかの部位も下茹でや煮込みを必要とします。

しかしゼラチン質を豊富に含むため、コリコリぷるぷるトロトロといった食感を楽しめることも事実。

みなさんもぜひ、それぞれの食感・味をお楽しみくださいませ☆

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
肉とよ
山口県宇部市で精肉店を営んでいます。 お肉のことはもちろん、食に関するアレコレをはじめ、地元アレコレ、親子アレコレ‥いろんなアレコレについてつづっていけたら、と思っております。 みなさんに『喜ばれる歓び』をご提供!