肉処とよたアレコレブログ
~喜ばれる歓び~
料理

山口県の郷土料理を調べてみました☆

みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖

肉とよのある山口県は三方を海に囲まれ、さらに中央には山‥豊かな自然にはぐくまれているので、多くの食材に恵まれています。

室町時代には【西の京】といわれ大内文化が開花し、その後の毛利氏や明治維新の志士たちが刻んだ歴史や文化が浸透しています。

そのなかで、城下町である萩や岩国に見られる”殿様料理”や、北浦の捕鯨文化など、特色のある食文化が生まれました。

これらは『郷土料理』と呼ばれており、人々の間で受け継がれ、地域に定着した料理のことをいいます。

ゴリ店長
ゴリ店長
今回はこの郷土料理‥せっかくなので山口県のものをいろいろとご紹介したいと思います☆

 

‥の前に。

注意したいのが、郷土料理とは曰く

  • その地域の食材を使用したものや独特の調理法で作られているもの
  • 祭りや行事で食べられているもの

だということ。

はてなクマ
はてなクマ
昔ながらの地域グルメってこと??

ゴリ店長
ゴリ店長
いえいえ、ポイントは”昔から食べられている”こと!!

よく耳にするB級グルメなどの、いわゆる『ご当地グルメ』は実は郷土料理とは別とされています。

そもそも『ご当地グルメ』は郷土料理にアレンジと新たな地域産品を加え、地域おこしを兼ねて作られたもので、各地で観光資源として商品化されています。

そう、ご当地グルメは、地域振興・町おこし(地域おこし)のために作り上げられたものをいい、基本はコマーシャル商品。

同じような理由で、特定の企業が提供する料理や土産菓子なども、郷土料理とは別と考えられています。

ゴリ店長
ゴリ店長
それでは山口県の主な郷土料理をご紹介していきます!

けんちょう

冬場においしくなる大根を使った郷土料理で、けんちょう煮・けんちょう炊きとも呼ばれています。

ゴリ店長
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元々は精進料理であったものが、いつしか一般家庭でも作られるようになったんだとか

基本は大根と豆腐を炒めて醤油や酒で味付けしただけのシンプルなもの。

このほかににんじんやしいたけ・レンコン・ゴボウ・こんにゃく、さらに豚肉や鶏肉まで入れて作られたりと、家庭によって具材や作り方、味付けはさまざまです。

汁を多めに仕上げる”けんちょう汁”と呼ばれる食べ方もあり、その見た目や作り方は、鎌倉の「けんちん汁」によく似ています。

ちしゃなます

ちしゃの葉(レタスの親戚で7世紀頃~奈良時代に日本に入ってきた葉物野菜)と、焼き魚をほぐしたもの またいりこ・ちりめんじゃこ を、酢味噌で和えたものです。

ゴリ店長
ゴリ店長
酢味噌は白味噌・砂糖・かぼす・酢などを混ぜて作るよ

「ちしゃもみ」と呼ばれる同じような惣菜が、広島県や香川県にもあるんだとか。

起源は戦国時代まで遡り、その昔関ヶ原の戦いで西軍側についた毛利家は、戦の後、周防・長門2ヶ国37万石に大きく減封され、家臣たちも困窮しました。

そんな中、冠婚葬祭や急な来客時に作って客をもてなしたのが、ちしゃなますの始まりといわれています。

大平

「おおひら」と呼ばれるこちらは、山口県東部 岩国周辺の郷土料理です。

鶏肉やれんこん・ごぼう・里芋・人参・大根といった根菜と、こんにゃく・高野豆腐・厚揚げ・ちくわ・干し椎茸などが混ざった汁もので、具材をさっと油で炒めてから煮て作られます。

大きくて平たい蓋付きの塗りのお椀に入れて提供されることから「大平」の名があるんだとか。

正月や祝い事、来客があった際に作られる料理です。

茶がゆ

番茶、地域によってはほうじ茶や豆茶で作るお粥のこと。

関ヶ原の戦いの後、吉川広家が岩国藩主となった際、藩の財政事情が苦しく米の節約のために考案されたといわれています。

そのため、とくに”岩国茶がゆ”は消化がよく五臓にも良いんだとか。

番茶独特の味わいが米にしみ込んで何ともいえない風味であっさりとした味が格別なお粥です。

いとこ煮

萩地方で食べられてきた郷土料理であり、現在は山口の広範囲にわたるエリアで食べられています。

小豆を形を崩さないように煮ふくめた所に、昆布出汁を加えて一晩置き、白玉・しいたけ・ぎんなんなどを加えて作ります。

このように煮えにくいものから具材を順番に(追々)入れていくことから、追々→おいおい→甥甥で”いとこ煮”となった、というのがその名の由来なんだとか。

ゴリ店長
ゴリ店長
ほか地域で見られる小豆とかぼちゃを煮たいとこ煮とは少々趣の異なる料理

一見すると澄んだぜんざいのようでもあり、甘い小豆が入っていることもあって、デザートのように感じますが、あくまでもお惣菜の一品。

主に冠婚葬祭時の会席料理の一品として出ることが多いです。

おばいけ(鯨料理)

おばいけは「尾羽毛」とも書き、鯨の身と尾の間の部位肉をいい、現代では皮下脂肪をそぎ切りしたもののことを指します。

酢味噌和えで食べるのが一般的です。

カロリーが低い上にコラーゲンたっぷりでしゃわしゃわっとした食感もよく、日本の各地で古くから好んで食べられてきた食材でもあります。

節分に大きいものを食べると「大きく年をとることができる=元気に1年を過ごすことができる」といわれています。

瓦そば

山口県下関市豊浦町周辺の郷土料理です。

熱した瓦の上に、鉄板などで炒めた茶そばと錦糸卵や細切れの牛肉などの具を乗せた料理で、薬味として刻んだ小ねぎ、海苔、スライスレモン、もみじおろしをトッピングし、あたたかいつゆにつけて食べます。

山口お土産としても人気で、スーパーなどでも購入が可能。

ゴリ店長
ゴリ店長
家庭ではホットプレートやフライパンを使っても気楽に作れます

焼きながら食べられるので、牛肉や茶そばの少しカリカリした食感がいいアクセントに。

紅葉おろしや錦糸玉子をちらすなど、彩りもキレイな料理です。

 

 

今回紹介したほかにもフグを使用した”ふく料理”や、寿司ネタをシャリに隠す”ゆうれい寿司”、萩特産の夏みかんを使用した鮮やかな”夏みかん寿司”など、まだまだ郷土料理があります。

ゴリ店長
ゴリ店長
山口県だけでもその数およそ30種以上!

戦国時代に起源があるものが多々‥いろいろと調べてみて、その歴史になんとも奥深さを感じました。

昔ならではの美味しい食べ方でもありますし、肉とよ家でも作って子どもたちに食べてもらいたいと思います♡

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
肉とよ
山口県宇部市で精肉店を営んでいます。 お肉のことはもちろん、食に関するアレコレをはじめ、地元アレコレ、親子アレコレ‥いろんなアレコレについてつづっていけたら、と思っております。 みなさんに『喜ばれる歓び』をご提供!