みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
牛肉の品質を判断するうえで、最高級と捉えられる”A5”‥などといったいわゆる「格付け」は1つの指標です。
※格付け=枝肉(出荷される)状態になったときの、歩留(食べられる部分、A~Cで判断)・肉質(赤身脂身の具合、5~1で判断)の等級で表されたもの。
‥しかし、格付けはあくまで流通する前の”評価”であり、卸売小売業者が購入する価格の目安に過ぎません。
みなさんがスーパーなどの小売店で牛肉を購入するときに、なんとなく、だけどやっぱり気になるのは‥やはり原産地ではないでしょうか?
そこで耳にする「銘柄牛」。
産地名などがつけられた銘柄牛には消費者の心をときめかす魅力があり、かつ信頼の品質保証の役割にもなっています。
今回は日本が誇る『銘柄牛について』肉とよ的に解説していこうと思います☆
”銘柄牛”とは
「国産牛」であるかどうかの判定はそれぞれの産地で行い、文字通り日本国産であれば良とされています。
ちなみに国内で生産・流通している食肉牛には
- 和牛
- 乳用種
- 交雑種
- 外国産(肉専用種)
以上の4種類があり、「和牛」とは牛の品種の総称をいいます。
和牛と呼べるものはその約95%が「黒毛和種」で、その他「日本短角種」「無角和種」「褐毛和種」が少数となっています。
余談ですが、ということは「外国産の和牛」というのも存在し得ることに。
「銘柄牛」
”ブランド牛”との別称で呼ばれることもある銘柄牛は、
- 産地
- 血統
- 品種
- 枝肉の格付け
- 飼育法・期間
などの一定の基準を満たしたものに対して、銘柄牛として定義付けがされています。
和牛の場合には、とくに「銘柄和牛」とも呼ばれます。
銘柄牛には産地のほか血統や育成方法・格付けなどについて、それぞれ独自の厳しい定義や基準が設けられており、それをクリアした有料肉だけが認定されるのです。
「銘柄」は通常、知的財産を守るために標章登録されたものであり、基本的に他者が勝手にその名称を使用できないようになっています。
それらの銘柄牛は現在、有名無名合わせると全国で300種類以上存在します。
ちなみに。
以前は商標法から”地域名+商品名”という組み合わせの登録ができませんでした。
しかし、地域ブランドを守るために2006年、特許庁が「地域団体商標制度」を施行。
2007年には牛肉としてはじめて『松阪牛』が商標登録されました。
【 銘 柄 牛 の 例 】 | |||
銘柄和牛 | 黒毛和種 | 松阪牛 | 三重県 |
神戸牛(神戸ビーフ) | 兵庫県 | ||
近江牛 | 滋賀県 | ||
米沢牛 | 山形県 | ||
前沢牛 | 岩手県 | ||
褐色和種 | 熊本あか牛 | 熊本県 | |
土佐あか牛 | 高知県 | ||
日本短角種 | たんかく和牛 | 岩手県 | |
八甲田牛 | 青森県 | ||
無角和種 | 無角和牛 | 山口県 | |
銘柄牛 | 乳用種 | 白川牛 | 福島県 |
那須高原牛 | 栃木県 | ||
鳥取牛 | 鳥取県 |
”三大”銘柄??
- 松阪牛(三重県松阪市周辺)
- 神戸牛(兵庫県)
- 近江牛(滋賀県)
- 米沢牛(山形県)
- 前沢牛(岩手県)
これらの種類は、銘柄和牛のなかでもとりわけ知名度の高い”老舗銘柄”です。
この三大銘柄はいつごろ、誰によって命名されたかは定かではありません。
それゆえ3銘柄は公式には決まっておらず、それぞれの地が三大銘柄だと謳っており方々に周知を図っています。
さまざまな協会や団体が広報活動を通じてあの手この手で知名度をあげ、ブランド価値を高めていった賜でもあるんですね!
まとめ
銘柄牛について、肉とよ的に解説させていただきました。
そのブランドを名乗るために、数々の基準があることがわかりましたね。
日本の銘柄牛はしっかりと定義付けされているので、その名前への安心や信頼感も高まります。
銘柄牛は全国で300種以上あり、都道府県それぞれの風土を活かした肥育方法で育てられます。
各地に旅行などで赴いたとき、またはステイホームでのお取り寄せで、日本をまるっと制覇するのも面白そうですね♪
別記事にて、松坂牛をはじめとした”老舗銘柄”についてもご紹介したいと思いますので、どうぞご覧くださいませ☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。