みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
お野菜・お魚・たまご・大豆加工製品‥挙げていけばキリがありませんが。。
とりわけ牛肉は赤身と霜降りの絶妙なハーモニーにより、煮てヨシ焼いてヨシとどんな料理にも合います。
そんな牛肉には、「国産牛」や「黒毛和牛」のほかに「松坂牛」や「神戸牛」といったブランド名がつけられたものがあることはみなさんご存じかと。
いわゆる”ブランド牛”と呼ばれる牛肉は全国で200以上も存在しています。
‥が、どのブランドがすごいのか、はたまた良いブランド牛なのかと聞かれると。
好みなどは人それぞれですし、そこはコレ!!とは正直なところいえません。。
今回はブランド牛を分かりやすく、そして肉牛についてのちょっとした補足をご紹介いたします。
ブランド牛とは
現在全国で販売されている和牛は、規模の大小を合わせると500銘柄以上あります。
この中でも「松阪牛」「佐賀牛」「宮崎牛」「米沢牛」などといった、特定の産地名が冠せられた牛肉を、ちまたではブランド牛と呼んでいます。
実はこれらの有名なブランド牛含め全ての銘柄において「ブランド牛」となるための明確な定義はありません。
それぞれの生産地域の団体が独自に基準を決めて、それに適合する牛肉を総称してブランド牛といっているのです。
ですので、ブランド牛の定義はそのブランドごとに変わってきます。
https://www.nikutoyo.com/beef6-brand/
たとえば、日本三大和牛の代表松阪牛には以下のような定義が↓
役牛(えきぎゅう、農耕・運搬用の牛)として飼育していた但馬牛を出荷したことが松阪牛のはじまり。
松阪牛は、三重県松阪食肉公社にて松阪牛個体識別管理システムの対象地域(三重県松阪市の22の市町村)で肥育された黒毛和種、その未経産雌牛にのみ認定される。
松阪牛には特産・A5・A4といった品質規格が記載された「松阪牛シール」が貼られる。
なかでも「特産松阪牛」は但馬牛のメスを900日以上かけて肥育された、”これぞ、松阪牛!!”といえる品質なんだとか。
1935年開催の全国肉用畜産博覧会で最高位の名誉賞に輝いたことから人気に火がついた。
このように松阪牛は松阪牛で独自の基準を持っているのです。
ブランド牛は、生産者がその土地の特性を活かしてこだわって育てることで品質が保たれており、ブランド価値の高さを維持しているといえます。
ただ、各ブランドごとで定義が異なるといっても1つだけほぼ全てのブランド牛の定義に含まれている言葉があります。
それは「黒毛和種」または「和牛」というもの。
ブランド牛の定義にはほとんどの場合この文言が記載されます。
国産牛と和牛は同じもの??
牛肉は大きく国産牛と輸入牛とに大別されますが、国産牛の中にも「和牛」というものがあり、その中の1つに黒毛和種があります。
https://www.nikutoyo.com/variety-beef/
さて。
「国産牛」と聞いた時に「日本産の牛から生まれて、日本国内で育てられた牛からできた牛肉」と思っている方もいるかもしれません。
しかし実のところ国産牛とは必ずしも日本生まれの牛である必要はありません。
外国産の牛でも一定の期間日本で肉牛として飼育して出荷されると「国産牛」という扱いになるのです。
話を戻しまして‥
そんな国産牛を細かく分けた中に「和牛」があります。
「和牛」とは日本国内で生まれて肉用種として肥育されている「黒毛和種・日本短角種・褐毛和種・無角和種」の4品種に限って用いられる用語。
つまり和牛とは、肥育方法や肥育期間ではなく、日本産の指定された4品種の牛肉であることを指します。
国産牛も和牛も、ニュアンスでいえば同じもののように思いがちですが、
- 国産牛‥国内外で生まれ、日本で飼育された肉牛
- 和牛‥日本生まれ、かつ「黒毛和種・日本短角種・褐毛和種・無角和種」の肉牛
と覚えると良いでしょう。
まとめ
ブランド牛の定義と、補足として国産牛・和牛の違いについて簡単にご説明しました。
日本国内の数ある銘柄牛の中でも、ブランド牛は生産者のこだわりによってその品質・知名度が保たれています。
ただ、国産牛の説明にもありますように、結局のところ肉質や脂質というのは肥育された地域によって違いがうまれてきます。
食にこだわる日本人ゆえに、それぞれの趣味趣向にあった牛肉を、どんな時でもどんな場所でも選ぶことができるというのは、本当にありがたいですね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。