みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖
↑前回の記事で、鶏肉の『部分肉の説明』をしました。
と畜の段階で鶏肉は生肉と副産物(骨や内臓)とに分けられます。
鶏肉の「部分肉」として一般的に流通しているのは、生肉からもも肉・むね肉・手羽、そのほかに、分類上は内臓に区分されているささみ・かわの5つの部位です。
今回はその『5部位』それぞれの解説をしていきます!
気になるカロリー一覧表!
↑こちらは以前解説した『鶏の栄養』の記事です。
健康な体づくりに必要な必須アミノ酸、エネルギー代謝の働きをもつ脂肪酸、病気・老化の予防につながるビタミンAなどなど‥
鶏肉はさらに高たんぱく・低カロリーと知られており、一般的な食肉のなかではヘルシーな食材とされています。
そんな鶏肉の気になるカロリーはこちら↓
流通している5部位+挽き肉のエネルギー量(100gあたり) |
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もも肉(皮付き)200kcal | もも肉(皮無し)116kcal |
むね肉(皮付き)191kcal | むね肉(皮無し)108kcal |
手羽肉(皮付き)211kcal | ささみ肉 105kcal |
かわ 497kcal | 挽き肉 166kcal |
赤文字で強調してあるとおり、鶏肉の中でとくにカロリーが多いのは脂肪分の多い皮部分です。
皮を除くことでカロリーを抑えることはできますが、皮には肌のキメを整えるコラーゲンをはじめ、必須アミノ酸も多く含まれています。
気になる部位説明!
鶏は牛や豚とちがい鳥類のため、骨格や体型も大きく異なり、味も全体的にたんぱくです。
しかし、「脂肪含有量が少ない・たんぱく質含有量が多い」ことにより、牛や豚にくらべると比較的低エネルギーでもあります。
それではさっそく各部位の説明をしていきましょう!
もも肉
むね肉に比べると肉質はかたいのですが、身自体に脂肪がほどよく入っているので、加熱時にかたまりにくく、弾力のある食感が楽しめます。
また、グルタミン酸とイノシン酸が含まれているため、うま味やコクが強いのも特徴。
から揚げやフライ・照り焼き・煮物などなど広く利用されています。
こちらはローストチキンのほか、カレーやシチューなどの煮込み料理にも使われます。
ほかの部位に比べて筋が多く残っており、これは加熱するとかたくなり食感も悪くなります。
むね肉
ヘルシーな鶏肉のなかでも、とくにむね肉は脂肪分が少ないためカロリーが低いとされています。
肉質は筋肉の繊維が細かいためやわらかく、味は非常にたんぱくであっさりしているのが特徴。
から揚げ・フライのほか、蒸し鶏にしてサラダチキンとして食べるなど、アレンジがしやすい部位です。
たんぱく質が豊富なので、ダイエットや健康的な体づくりの必需品としても重宝されています。
手羽
鶏の腕から羽先までの部分を手羽と呼び、手羽もと・手羽中・手羽先の3つの部位に分かれます。
コラーゲンや脂肪分がとくに多く、味は濃厚。
いずれも皮・骨付きで販売されており、スープや煮物に入れると骨からもだしが良く出て、うま味とコクがさらに増します。
手羽もと
翼と胴をつなぐ部位で、別名「ウィングスティック」とも呼ばれています。
ほかの2つの部位に比べて肉づきが良く、脂肪とのバランスも良い、使いやすい部位。
フライドチキン・ローストチキンのほか、スープやカレーなどの煮込み料理にも使われます。
手羽中
2本の骨に挟まれるようにして肉がついている部位です。
肉の量はそれほど多くはありませんが、炒め物・揚げ物・煮物など、どの調理法でも適度なコクが出ます。
手羽先
手羽全体から手羽もとを除いた部分で、手羽中と羽先(手羽はし)を合わせた総称です。
手羽中は先の説明どおり、手羽はし(手羽中をのぞいた羽の先端部分)は、とくにゼラチン質や脂肪が多い部位です。
こちらははほとんど肉がついていませんが、皮に含まれるコラーゲンが豊富で、スープなどのだし取りに適しています。
ささみ
むね肉の中心部にある部位で、形が笹の葉に似ているためこのように呼ばれています。
鶏肉の中でも最も脂肪の少ない、カロリーも低い部位です。
むね肉同様に筋繊維が細く、やわらかい食感とたんぱくな味が特徴。
揚げ物はもちろん、茹でてサラダや和え物にするとより美味しいです。
かわ
一般的に流通しているのは、首の周りから尾にかけての部分。
コラーゲンを多く含んでおり、食感はぷるぷる、味も濃厚。
その分、必須アミノ酸といった栄養も豊富なので、健康な体づくりのためにもぜひとも上手に摂取したい部位の1つです。
おもに焼鳥、炒め物に使われますが、湯がいて和え物にしてもその食感を楽しめます。
まとめ
品種や肥育環境、飼料によって味わいは異なりますが、日本ではやわらかい食感のもも肉が好まれる傾向にあります。
一方海外では、脂肪の少ないむね肉が好まれ、むね肉の量が多くとれるような品種改良も進んでいるそうです。
揚げる・煮る・焼く・蒸す・茹でる!
たんぱくな味を生かした料理から濃い味付けまで、その調理法はさまざまです。
みなさんもぜひ、鶏肉をご堪能くださいませ☆
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。