肉処とよたアレコレブログ
~喜ばれる歓び~
料理

牛丼を食す①牛丼 その2~牛丼チェーン店~

みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖

牛肉を食す①牛丼 その1~はじまりと種類!基本の作り方もご紹介☆~みなさんこんにちは、田舎の精肉店肉処とよた略して『肉とよ』です🍖 肉とよで販売している牛肉の切り落としは、モモ肉とバラ肉の混合です...

↑こちらは、以前ご紹介した『牛丼』についての記事。

牛丼は手軽に牛肉を食べられる、さらには低価格であることから、そのものズバリ”庶民の味方”として昔からみなさんに愛されている料理です。

昔から‥とはいいましたが、もとはすき焼き風の味付けである牛鍋を丼飯にかけた料理が原型で、明治時代に誕生した当時は「牛めし」と呼ばれていました。

『牛丼』の名称は、東京築地に1号店を構える元祖牛丼チェーン店・吉野家が1899年に名付けたとされています。

主客である日本橋の魚河岸の人々に親しまれ、その後大正から昭和初期にかけ、牛スジの煮込みを使った屋台料理として浅草でも人気を呼び、本格的な完成を迎えました。

ゴリ店長
ゴリ店長
牛丼の歴史は思ったより浅い、100年ちょっとなんだね

さてこの牛丼チェーン店。

現在ではさまざまな店が牛丼を主戦力として展開しています。

今回は、みなさんも日常的に利用しているであろう『牛丼チェーン店』について、肉とよ的に深掘りしていこうと思います。

宇部でも大人気!牛丼御三家

  • 日常食として需要が安定していること
  • 新たにファミリー層などを取り込んだこと
  • 低価格業態が消費者の支持を集めて堅調なこと

などとして、牛丼市場は常に拡大しています。

そんな牛丼市場ですが、”牛丼チェーン店”として47都道府県すべてに展開している企業は吉野家とすき家のみ。

2000年代の一時期では、こういった状況やエリアごとの店舗分布や売り上げから考慮して、吉野家とすき家の「2強」時代と見る向きもありましたが、2000年代後半以降に発生した価格競争に松屋も度々参戦したことから、吉野家・すき家・松屋の3社が「3強」「御三家」といった主要チェーンとして認識されています

吉野家

株式会社吉野家ホールディングスの子会社。

牛丼をファーストフードとして展開した最初のチェーン店であり、牛丼店の代名詞的存在です。

基本はU字型のカウンター席で、「牛丼を単品で早く出す」ことに特化した作りです。

うし氏
うし氏
築地店店長の盛り付け速度は、1杯あたり15秒というから驚き!

吉野家の主力商品は注文の6割を占める牛丼・牛皿で、小盛・並盛・アタマの大盛(ご飯の量は並で具の量が大盛)・大盛・特盛・超特盛‥など選ぶ楽しさがあるのが特徴的。

汁が多めの”つゆだく”、具の玉ねぎを減らす”ねぎぬき”、ご飯を少なくする”かるいの”などの専門用語を使ったオーダーも受け付けています。

ちなみに、具を丼飯の上に盛ったメニューを「○丼」、具のみを皿の上に盛ったメニューを「○皿」と称しています。

通常価格は、並盛1杯が360円。

同業他社が牛丼など一部メニューの通常価格について値下げを行っていますが、「牛丼の値下げは客数が増えても利益が出ないから」として、吉野家は「通常価格の値下げの予定はない」と度々表明しています(※ただし、期間限定で値下げを実施することがある)

すき家

株式会社ゼンショーホールディングス子会社の株式会社すき家本部が運営しており、店舗の運営は全店舗直営で行っています。

日本全国47都道府県で展開されており国内店舗数は合計1,930店舗(2019年6月現在)

2008年9月に老舗の吉野家を追い越し、業界最大手となっています。

ゴリ店長
ゴリ店長
2009年度における日本国内売上高でも、吉野家を抜いています

駅前や繁華街の省スペースに店を構える従来の牛丼店に比べると、自動車での利用客を想定した、郊外の幹線道路沿いなどに立地する「郊外型店舗」として展開。

またカウンター席だけでなくテーブル席を設けるなど、従来の個人客を中心にしたスタンダードな牛丼店のスタイルに比べ、ファミリーレストランのような家族連れの客を想定した形態です。

店舗の看板には屋号とともに「牛丼」と「カレー」の文字が使われており、牛丼とカレーが主力商品。

すき家最大の特徴は、牛丼の上に”各種トッピングが可能”な点であり、さらにカレーライスや各種丼ものなどが存在するなど、多くのメニューを取り揃えています。

松屋

株式会社松屋フーズホールディングス子会社の株式会社松屋フーズが運営するチェーン店。

創業者である瓦葺利夫が、すでに牛丼を販売をしていた吉野家の味に感銘を受け、研究を兼ねて通い詰めたのは有名な話です。

吉野家のスタッフと顔見知りになったことにより、新橋に吉野家2号店を出す際に瓦葺を役員として誘ったものの恐れ多いと丁寧に辞退。

うし氏
うし氏
これを期に独自の味を探索するようになったんだとか

「牛丼」ではなく「牛めし」の名称を使用し、同業の他社チェーンと比較するとカレーや定食などの比率のほうが高いことが特徴。

これは1号店の江古田店近辺は学校が多いことから昼間は学生で賑わい、ベッドタウンでもあることから夜は独身サラリーマンが戻ってくるという当時の土地柄を考慮したから。

学生層向けの牛めしだけではなく独身サラリーマン層向けには定食とカレーが必要と考え、「牛めし」「定食」「カレー」の三本柱でメニューを構成することになり、その後の展開においてもこの方針を維持しています。

店内食に限り牛めし・カレー・定食に無料で味噌汁が付くサービスを行っており、この松屋の特色を表した”盆に乗せられた丼と味噌汁椀をモチーフとしたもの”が看板のロゴとして起用されています。

ほかにもいろいろ

御三家以外にももちろん牛丼をメニューとして出しているチェーン店はいろいろあります。

なか卯

大阪発の牛丼チェーン店。

「玉堀建物株式会社」が1969年「株式会社なか卯」に社名を変え、営業の目的も飲食業へと変更。

早くからうどん・親子丼など牛丼以外のメニューに力を入れており、その比率が比較的高いことが特徴的です。

ゴリ店長
ゴリ店長
2014年に一度牛丼の販売を終了しましたが、2015年に復活!

2006年に株式会社ゼンショー(現・株式会社ゼンショーホールディングス)の連結子会社になっています。

この時、同グループのすき家に将来的には吸収されるのではとの噂が出ましたが、ゼンショーは”なか卯”の関西における知名度の高さやメニューの独自性を高く評価しており、「すき家と並行してブランドを存続していく」としました。

東京チカラめし

株式会社三光マーケティングフーズが2011年に1号店をオープンさせ、ピーク時には130店舗以上を運営していました。

2011年6月に牛丼市場に参入し、「焼き牛丼」を看板メニューとし新たな勢力として存在感を見せました。

ゴリ店長
ゴリ店長
‥が、一過性のブームに終わります

急拡大にノウハウの成熟が追いつかず客足が離れ、店舗網を縮小再編する事態に。

2014年には直営店の8割を手放し、全88店舗のうち68店舗を新設会社「株式会社チカラめし」に分割譲渡しています。

同社は店舗の業態転換を進め、牛丼を提供する店舗は国内に20店以下、その後さらに減って2020年11月現在5店舗となっています。

そのほか

  • はなまるうどん吉野家の子会社化により提供開始し、現在も「牛肉ごはん」という名称で類似商品を販売している
  • くら寿司‥回転寿司チェーン店であるが、らーめん・カレー・うどん・丼物など、寿司以外のサイドメニューの開発・展開も進めており、2016年牛丼の販売を開始した
  • 養老乃瀧‥居酒屋営業が難しい昼食時間帯に一部店舗で牛丼を提供。1980年代には吉野家と並んでよく知られた牛丼チェーンであり”養老牛丼”(一時廃止していたが、2017年に復活)として親しまれる

などのチェーン店もメニューとして展開しています。

まとめ

日本全国いたる所に牛丼チェーン店は展開しており、まさに国民食といっても過言ではありません。

牛丼以外にも、定食やカレーライス・親子丼などその他丼ものが各店舗で顧客ニーズに合わせて提供されており、私たちの胃袋をガッチリとキャッチしています。

ただ。

調べてみると、さまざまな世情によって店舗の縮小やメニューの変更を余儀なくされているようです。。

別記事でそこについても深掘りしていきたいと思います。

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ABOUT ME
肉とよ
山口県宇部市で精肉店を営んでいます。 お肉のことはもちろん、食に関するアレコレをはじめ、地元アレコレ、親子アレコレ‥いろんなアレコレについてつづっていけたら、と思っております。 みなさんに『喜ばれる歓び』をご提供!